肉折々の癒し

尾崎牛 丸子屋(おざきぎゅう まるこや)|焼肉

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皮下脂肪と内臓脂肪とでは融ける温度が違うのだろう。外傷から体を守る目的があって温度変化が多い皮下脂肪は比較的固まりやすく、温度変化が少なくクッション的な役割を果たす内臓脂肪はソフトでなめらかな質感を持つと感じる。20代前半で最も体を使って仕事をしていたときは、週に一度はホルモン焼き、あるいは焼き肉屋にかならず訪問していた。気持ちとしては、体のメンテナンスのために病院に通うイメージだ。酷使された体が、肉と脂を求めてくるのである。カロリーの多くは炭水化物だとおもうのだが、脂質タンパク質を積極的に体が求める状態がどういう状態なのか考えたことがある。

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時折しも冬の真っ最中、水仕事で手荒れが著しく、ろくな休みも取れず悪化する一方なのだが、これがたった半日でもゆっくり食事が摂れてぐっすり寝れると起きた時には荒れが引いているということが続いた。わずか数時間後には、それまでがウソのように回復しているという経験は後にも先にもその頃しか味わっていない。

思えば皮膚を構成するたんぱく質と、それを守る脂質。睡眠不足も極限で起き続けるための体力は毎日食べる大量のコメの炭水化物でまかなっていたのだろうが、それに添えられるおかず程度では他の栄養が全身に回らなかったのだろう。

「次の休みには、腹いっぱい肉食べよう」という気持ちが、10年以上たった今の自分から湧き上がることはない。当時より負担は減ったが、形ならぬものを何か引き換えに失ったような寂しさがなくもない。