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0.5坪の懺悔室

高幡そば 明大前

https://tabelog.com/tokyo/A1318/A131804/13053900/

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一家で胃腸炎に罹った。自分は特に、胃の責め苦を負った。健常時にはあれほど魅力的に思えたあらゆる食べ物のことを、思い浮かべるだけで絞り上げられるような吐き気と痛みが苛んでくる。便器に顔を突っ伏し、ひと時落ち着いて床に就くと、このまま眠り意識を失ってしまいたいのに、それも叶わないほど体から湧き出る寒気。抜け殻となって部屋の中を眺めながら改めて人は自分の意識で意識を閉じられないのだと痛感した。これがいつまで続くのかと思うだけで途方が無く、さりとて横になること以外に何も手につかない。たまに、たとえ発熱があろうと何だろうとちょっとした不調ごときで仕事は休まないとか、昨日まで元気だったのにいきなり当日に体調崩すとかないよね、などとのたまう方を見受けるが、そんな人はこういう胃腸炎の苦しみをきっと知らないだけか、知っていても苦しすぎたその体験を防衛機制かなにかの作用で記憶から遠く消し去っているのだと思う。1.5日かけて復活したもののまだ油ものは口にできないので、とろろそばにした。振り返ると、まだ1歳になったばかりの子供はそれなりに吐いてはいたもののケロッとしたもので、大人2人の苦しみ方に比べれば穏やかなものであった。この出来事を、食欲というものを深く知ってしまったが故の業だととらえて慎ましくありたいと思った。