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おぼれる舌

ナチュラ マーケット 武蔵小杉

NATURA MARKET | NATURA group

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右手に箸、左手にご飯。この定食スタイルで始まる晩飯から長らく遠ざかっている。たいていの場合ビール等アルコールを飲みながら食事を始めるためで、月に2日以上空けることがない。アルコールを摂らない日の多くは体調を崩しているときなので、そのときの晩飯はうどんくらいのものでありご飯とおかずを食べるということがない。記憶にある限り定食形式で晩飯を食べたことは、仕事の時間が、朝出て夜帰る今のスタイルになって数年、一度もない。年末らしく愉快極まりない夜を超えて迎えた昨日、軽い二日酔いとなり、夜になってもアルコールを口にする気がせず、何となく代わりに白いご飯を求めた。まずは、夜に酔いもせず左手にご飯茶碗を持っていることに驚き、その新鮮さをゆっくりと味わった。そして、酒の肴としてではない純然たる「おかず」として目の前に存在する皿に箸を伸ばして「おかず」を口へ運んだ。えのき茸の肉巻を。舌を刺激する塩分、瞬間たちのぼる焼けた肉と醤油の香り。唾液がじわりと湧き出るのを感じる。咀嚼しながらご飯を待つ口のなかで「おかず」の味は、「酒肴」の味ではなかった。白いご飯を口に運ぶと、朝や昼食べる白いご飯の味とも違うとも感じた。晩飯がその名のとおり晩飯だった、10代のころの食卓の記憶が甦った。食べ物の味をこうもメリハリのついた感覚で味わったのはなんと久しぶりのことであっただろうか。過ごした夜の写真を眺めて、節制を誓った朝。

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