空きっ腹に海苔

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錯視と小銭

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卵の個数差で人はどこまでお金を出せるのか。カツをとじる卵の個数で価格が変わるカツ丼は初めて出会った。卵が増えることで丼の上にもたらされる幸せが、ぱっと思いつかなかったが、その字面に脳と体が反応し、「並盛り卵二個+赤だし」を注文してしまったのだった。

ちなみにカツ丼にかぎらず、卵とじは卵の量が多い方が仕上げが楽である。さらに卵とじについて述べるとする。卵を入れてから小刻みに揺らすと鍋にくっつきにくくなる。だが、つゆが濁って美しくないというデメリットがある。あまり丁寧に卵を溶くとふんわり感がなくなると言われている。ちょっと割ったくらいで溶かずに卵を入れると白と黄色のコントラストがはっきりして美しい。が、きれいに仕上げるのが難しかったりする。

券売機についてここで考える。おじさんが多い店で売上を上げるのが券売機である。

年々視力が劣化しているおじさんにとって、細かなボタンで数々ラインナップされた券売機の前に、すぐ後ろに行列ができがちな昼時に立つことほど焦ることはそうそうない。つまりおのずと券売機の左上のほう、または他より大きいボタンで主張されているボタンのメニューを押しがちである。そして大抵、そういうボタンはおすすめと言う名の単価アップメニューである。

そうなのだ。字面がよかったなどと、偉そうなことをよくも言えたものだ。自分が押した「並盛り卵二個+赤だし」は、一番上の真ん中にある他より大きなボタンであった。それを選択した理由が、ただの「並盛り卵一個」が券売機から見つけられなかったせいなのかどうかは、今はもう思い出さないでいたい。

 

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