空きっ腹に海苔

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脂・糖でトリップ

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あんことバターの組み合わせが好きである。バターの部分はホイップでも練乳でもいい。乳脂肪と砂糖とあずきの相性は、味も香りも色合いもあらゆる点で世に語られる相性の平均値を超えているという確信がある。

その佇まいの魅力は、決してぴちぴちとした若々しさではない。セクシーではあるが、露出は少ない。きれいとか美人なタイプではないけど、一度そっちを向いてしまうと目が離せない。そんな出会いは一生を通してそうそうない。

さて、この2年ほど弁当生活をつづけて気づいたことがある。昼飯は、店でお腹いっぱい食べると、不思議と店を出たあとにもう少し何かを食べてもいいかという気持ちになる。弁当でほどほどの量を食べただけだと、そんな気持ちは沸かない。

量に問題が潜んでいるとにらんでいる。人間の胃は伸縮性に富む。実際に胃を見たことがあるわけではないが、食べれば食べるほど、袋は下に伸びながら沈んでいることだろう。するとどうか。伸びたぶんだけ表面積が広がっていると考えるのが自然だろう。すなわち、まだ食べ物を詰め込めるのである。これが腹いっぱい食べたあとにまだ物足りなさを感じるからくりである。多くの中年はこのすき間のことを能天気に「別腹」なんて呼べるほどもう若くないことを、もう着れなくなった服の数から知る。

反して、弁当である。自分はあまり荷物を持ちたくない意向から大きな弁当箱は持ってこない。

白飯など詰められてもせいぜい120-130gくらいだろう。外食すれば少なくとも茶碗に200g、丼系やカレーなら並で250g~の白飯が盛られているだろうから、それだけでもぼちぼち胃が沈みこむであろうことが想像される。やよい軒でおかわりなど何をか言わんや、である。もちろんそれだけのご飯がすすむほどの味の濃さも相まっての結果だ。

 

とはいえ、外出が続く一日だと弁当も食べる場所に苦慮するだけであるから、おのずと外食を選ぶこともある。

弁当生活で健康ぶっている自分も好きだが外で食べるならしっかり食べたくなる自分も好きなので食べる量には遠慮しない。するとそんな日は私も当然、胃が伸びる。

食べ過ぎがもたらすものにろくなものがない、と理解はしていても、ちょっとコンビニに寄ってデザートの棚を見てしまったりする。街場のパン屋なんかも好きなので覗いてしまったりする。とはいえ、実際には見ている間に我に返ってコーヒーや炭酸水だけを買って出たりするが。

しかしそこで、冒頭の組み合わせを見てしまう日がある。そんなに珍しいものでもないのに、次いつ会えるかわからない、等と思ってしまったりする。もう論理ではなく直感で、衝き動かされる自分を制することができない。あん食で練乳クリームをはさんだこのサンドイッチは、少なく見積もっても330kcalはくだらないだろう。この日の昼は、ハラミ焼肉丼の大盛りであったのにだ。

満腹にもかかわらず、デザートや菓子パンに手を伸ばすとき、そこではいやらしく絡み合ったあんことバターが静かにこっちを見ていたりするのである。

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三宮 トミーズ

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