味とスリルと安全と

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とあるフレンチ技法の本を通読していたときのこと。「ポトフ」といえば一般的にセロリや人参やじゃがいもやを肉と一緒に煮込んで作るものだと思うのだが、その筆者である料理人曰く、日本の野菜は味がなく甘ったるいので肉だけで作るのがよいと。何でも、ヨーロッパで穫れる野菜のように、煮込んだ肉の味に比肩するだけの力強い味が日本の野菜にはないらしい。そういわれると途端にヨーロッパの野菜が旨そうに感じる食い意地が張った性分である。

身近に畑はあったが実際に作業をしたことがないのでわからないが、土や肥料や品種や育て方やいろんなものが違うのだろうか。大体が水の質からして硬水と軟水の違いとか、季節のめぐり方とか、気温湿度の違いとか、確かに同じものが作れるわけではないことはなんとなく想像はできる。

しかしまた別の機会にとある記事で、日本の野菜はほぼすべてがF1といわれる一代雑種の作物で、いわば野菜の食べる部分を効率よく作るだけの品種であって種は取れてもその種を育てて野菜にすることができないという話を目にした。F1の野菜は原種の野菜と違って安定して大量に収穫でき、均一な形は出荷選別にメリットが高く、味に癖がすくないため万人に受け入れられるということで現在スーパーに並ぶ野菜はほぼF1種であるという。

この2つから、ヨーロッパには原種の野菜が一般的なため日本の野菜に比べて味が濃く、F1種が普及するにつれて日本の野菜の味はどんどん特徴の薄いものになっていった、といえるのかもしれない。

事実がどうなのかはわからないが、ないものねだりをこじらせるのはほどほどにしたいと思う。